要注意病害「たまねぎ白色疫病」

1 症状

秩父地域で、2年くらい前から発生が目立つ病害で、相談件数の多い病気の一つです。

1.発病は主に葉で、はじめ中央部付近に、青白色の病斑を生じる。病斑が拡大すると、葉は下垂したりよじれたりする。肥大不良となる。

2.発生期は晩秋から春3~4月にかけ、厳寒期を除いた時期である。

3.病斑にはカビは生じない。

2 発生しやすい条件

1.定植畑では、第5葉期ころ以降の天候が15~20℃で、多雨の場合発生が多い。2~3月温暖、4月冷涼で連続降雨があれば、多発する。

2.連作すると発生しやすい。一度発生した苗床で、そのまま連作育苗した場合、定植畑で多発した事例が多い。

3 対策のポイント

1.耕種的防除

1.発生した苗床では育苗しない。

2.ユリ科植物(ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウ等)に発病がみられる場所に隣接しないように、苗床を設置する。

3.症状を認める苗は定植しない。

4.一度発生した畑には定植しない。ユリ科以外の作物で3~4年間輪作する。

5.排水不良や浸冠水するような畑は避ける。

2.薬剤防除

農薬名 備 考
10 ランマンフロアブル 予防兼ねて散布する
11 ホライズンドライフロアブル 予防散布、発生を確認したら必ず防除する
ランマンフロアブル 年内に発生した場合、必ず散布する
ホライズンドライフロアブ 年内に発生した場合、必ず散布する
フォリオゴールド 発生が続く場合、必ず散布する

年内に発生した場合、3月頃から症状が進み、収量減につながります

注)葉タマネギの場合は、オーソサイド水和剤80、ランマンフロアブルで対応する。ホライズンドライフロアブル、フォリオゴールドは登録がないので使用しない。

記載農薬は平成27年11月30現在の農薬登録情報に基づいています