今年の秩父産ゆず・唐辛子を使った「柚子胡椒」製造始まる

秩父市の「株式会社 ちちぶ観光機構 龍勢の町よしだ」は、今年の秩父産ユズを使い、柚子胡椒の製造を始めています。(本記事は令和元年12月に取材)
同社では毎年12月中旬頃から、吉田高齢者生産活動センターで、ユズの皮むき作業を行っています。ユズのさわやかな香りのなか、作業は20日まで行われます。
ユズは冬至の風呂に入たり、漬物や砂糖漬け、薬味などに使用されますが、加工品は少ない状況でした。収穫されず放置されたユズもあり、一部ではサルなど野生動物の冬場の餌になっていました。
同社では、埼玉県秩父農林振興センターの呼びかけにより、ユズの活用と鳥獣害対策を兼ねて、柚子胡椒を商品化しました。
秩父地域では、山間部の日当たりの良い圃場で、ユズが栽培されています。2019年は、約1.3トンのユズを収穫しました。
秩父産のユズと唐辛子を塩と調合し2週間熟成させることで風味の良い「柚子胡椒 ちちぶの香り」ができます。
同商品は、同地域の道の駅や農産物直売所などで販売しています。
同社の本多秀夫取締役(66)は「『柚子胡椒 ちちぶの香り』はユズのさわやかな香りが特徴。商品を通して、たくさんの方に秩父産ユズの魅力を知ってもらいたい」と話しました。