今年度最後の「白繭」の出荷
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JA養蚕部会は、平成28年10月14日から20日、秩父地域にて、平成28年度最後の晩々秋蚕期の白繭の出荷をしました。県農林総合研究センター秩父試験地内の稚蚕飼育場にて、2齢まで育てた蚕を各農家へ配蚕し、育てたものだ。平成28年度は、7軒の養蚕農家が前年比約127%の白繭を出荷しました。
出荷をした村田眞人さんは「十数年ぶりに、晩々秋蚕期の繭を出荷した。少しでも繭の増産に繋がればうれしい。」などと話しました。
出荷する繭は、宮﨑豊二部会長宅にて乾繭(かんけん)し、製糸業者へ配送しました。
宮﨑さんは「今年も晩々秋蚕期の繭の出荷ができた。良いできの繭が出荷されている。これからも秩父の養蚕を守っていきたい」などと話しました。
秩父は、古くから養蚕が盛んで、現在も地域の重要な作目として位置付けられています。日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つである秩父夜祭りも、一年の最後を飾る絹の大市の付祭りが発祥ともいわれています。しかし、高齢化や担い手不足、絹の需要及び繭価の低迷により、農家戸数が年々減少していることから、県産ブランドで秩父限定品種の「いろどり繭」による差別化した繭生産と産地の活性化を図ります。
同部会では今年度、いろどり繭を春蚕期の1回、白繭を夏蚕期・晩秋蚕期・晩々秋蚕期の年3回の計4回の出荷をしました。
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繭を乾繭機へ入れる生産者とJA職員、県職員
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袋詰めをする生産者
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良質な「白繭」