今年度最後の晩々秋期白繭出荷
JAちちぶ養蚕部は、10月18日、JA秩父西支店敷地内の出荷所で、今年度最後の出荷となる晩々秋期(ばんばんしゅうき)の繭の選繭(せんけん)と出荷を行いました。
部会員やJA職員、県秩父農林振興センター職員らが参加。6戸の農家が晩々秋期に飼育した、白繭を選繭し、製糸業者へ出荷しました。
晩々秋期は蚕の成育が遅れた農家もあり、9月23日にJA職員が各農家を巡回、集荷して出荷します。
宮﨑部会長は「晩秋期と晩々秋期の繭は、例年に比べてやや小さく軽いが、良質な繭が出荷されている。今年の天候不順には苦労させられたが、今年度も無事に繭の出荷ができた」と喜びました。
ほとんどの繭は、県農林総合研究センター秩父試験地内の稚蚕飼育場にて、2齢まで共同飼育した蚕を9月16日に各農家へ配蚕し、育てたものです。
秩父地域は、古くから養蚕が盛んで、現在も地域の重要な作目として位置付けられています。しかし、高齢化や担い手不足、絹の需要及び繭価の低迷により、農家戸数が年々減少していることから、県産ブランドで秩父限定品種の「いろどり」繭による差別化した繭生産と産地の活性化を図ります。
同部会では今年度、春蚕期に「いろどり」繭。夏蚕期・晩秋蚕期・晩々秋蚕期に「白繭」を出荷しました。
12月2日と3日には、日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つである「秩父夜祭り(別名「お蚕祭り」)」が開かれます。翌日の4日には、秩父神社にて「養蚕倍盛祈願祭(蚕糸祭)」が執り行われます。