半促成胡瓜現地検討会/「秩父きゅうり」栽培順調

JAちちぶ園芸部会は、平成29年4月22日、小鹿野町両神、黒沢さんの圃場にて、半促成胡瓜現地検討会を開きました。半促成栽培の「秩父きゅうり」の出荷最盛期を迎え、情報の共有や今後の栽培管理を指導し、生産量の増大や品質の向上を図りました。

 

午前中に同部会指導部員やJA職員、種苗会社ら18人が部会員の圃場7ヶ所を巡回。各圃場での生育状況や管理を確認し、病害虫の防除や対策、今後の栽培管理について指導しました。

午後には、黒沢さんの圃場にて、各圃場での栽培状況を基に現地検討会を開き、部会員ら43人が参加しました。

新井部会長は「半促成栽培の後半になり、これからの管理が収量にも影響する。検討会で学んだことを活かし、良質な秩父きゅうりを多く出荷してほしい。」などと激励しました。

 

株式会社ときわ研究場の小田耕司社長から、県秩父農林振興センターが用意した資料をもとに、各圃場の状況や今後の管理について説明がありました。

この時期は、体感が温かくても地温はそれほど高くありません。地温を下げないよう、灌水は1度に行わず、2~3回に分けることが大切です。湿度を上げ、葉焼けの防除にも繋がります。葉の色が良くても艶がない場合、リン酸やカリが不足している可能性があります。追肥の目安として、株が疲れてくると、雄花が少なく、雌花が多くなります。花の開きも悪くなります。

これからの病害虫では、ハダニや黄化病などの発生が懸念されます。早期発見や防除、換気管理の徹底が大切です。

 

部会員らからは「今年は、天候が定まらず、栽培管理に苦労している。例年より、昼夜の寒暖の差が高い。朝晩の気温が低いため、燃料代がかかる。経験と管理の徹底で品質の良いキュウリが収穫できている」などの声が上がりました。

 

同部会の主力農産物の一つであるキュウリは、「秩父きゅうり」として県産ブランド推進品目となっています。出荷先から、味と香りが大変良いと高く評価され、高単価で取引されています。

有機質肥料の施肥などを義務付け、毎年土壌診断を行って施肥設計し、良食味を追及します。現地検討会や共進会など栽培指導を担当する指導部、市場との交渉や規格の統一化などを担当する販売対策部があり、生産から流通まで部会が行います。

今年度の秩父きゅうりの出荷量は、例年通りで、順調に伸びています。

 

良質な秩父きゅうり

良質な秩父きゅうり