夏蚕期の蚕飼育順調!

JAちちぶとNOSAI埼玉(県農業共済組合)は、平成30年7月12日、夏蚕期(かさんき)の白繭出荷に向けて、秩父地域のJA養蚕部会員の各飼育場を巡回し、蚕の成育状況などを確認しました。

今期は、桑の生育も良く、気温も高いため蚕が活発に餌を食べ、成育がやや早いです。各農家の管理の徹底により、全体的に蚕の生育は順調です。

生産者の黒沢さんは「今年も桑を良く食べて蚕の状態は良い。良い繭ができそうだ」と期待します。

飼育場には、成育の調整や糞などで湿度が上がって病気になることを防ぐため、石灰や灰なども撒かれます。地域では古くから「蚕は風で飼え」といわれ、室内は風通しがよく、空気の循環がされています。

ほとんどの農家が、2齢まで稚蚕共同飼育し、7月1日に配蚕した蚕を飼育。7月中旬に上蔟(じょうぞく)し、7月下旬に収繭(しゅうけん)して、夏蚕期の白繭を出荷する見込みです。

 

地域における養蚕業は、古くから営まれている伝統産業で、短期間で現金収入が得られる生活に欠かせない産業であった。約50年前のピーク時には、約5300戸の農家が繭の生産をしていました。現在も地域の重要な作目として位置付けられています。毎年12月3日に開かれる、日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つ、「秩父夜祭り」も一年の最後を飾る絹の大市の付祭りが発祥ともいわれ、別名「お蚕祭り」ともいわれています。

しかし、高齢化や担い手不足、絹の需要及び繭価の低迷により、農家戸数が減少している。現在地域の養蚕農家では、県産ブランドで秩父限定品種の「いろどり」繭による差別化した繭生産と産地の活性化を図ります。

 

同部会では、今年度「いろどり」繭を春蚕期の1回、白繭を春蚕期・夏蚕期・晩秋蚕期・晩々秋蚕期の4回、年間の出荷を計画します。

 

蚕へ桑の給餌作業

蚕へ桑の給餌作業

 

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食欲旺盛な蚕

食欲旺盛な蚕