安全安心な農産物の出荷に向けて栽培講習会実施
JAちちぶは、平成30年2月9日から19日までに5日間、秩父郡市内5ヶ所にて、「農産物直売所栽培講習会」を開き、直売所への安全安心な農産物の出荷をするため、総勢約330人の出荷者が参加しました。
同JAの秩父・横瀬・皆野・小鹿野・荒川の各農産物直売所出荷者にむけて「連作障害の回避対策を実践するために」とし、JA営農経済部の清川さんから詳しく説明がありました。
参考資料を基に、連作障害の原因と対策について説明。
主な原因は、
「科学肥料の与えすぎ」
「未熟有機肥料(堆肥)の多施用」
「窒素・加里・リン酸の過多」
「排水が悪く水が溜まりやすい畑」です。
これらにより、病害虫に対する作物の抵抗力が低下します。
対策として、「土壌酸度の矯正や有効リン酸の適正化、養分の供給と均衡化、透水性の改善」
「未熟有機物の腐敗促進や完熟堆きゅう肥の施用、有機質土壌改良材の投入」
「輪作の実施」
「適切な肥培管理」
「適切な土壌消毒」
「病害抵抗品種の選択」
「接木」などが上げられました。
また、種の保存と地域の特色ある農産物の栽培のため「中津川いも」の栽培も勧められました。
「中津川いも」は、奥秩父で栽培される小ぶりなイモで、皮ごと食べられます。食感は少しかたく歯ごたえがあり、煮物や蒸かしても崩れずしにくいです。他地域で栽培すると大きくなってしまい、皮ごと食べられないとして、幻のイモともいわれていました。清川さんは、他地域で試験栽培した結果、栽培に成功。栽培の管理や施肥などをまとめた資料を配布し、説明しました。
JA全農さいたまの小峯さんからは、「野菜荷作り講習」として、市場出荷や他JAの直売所で消費者から好評な荷作りについて説明がありました。
講習を受けた生産者は「除塩効果や有害センチュウ等の抑制に期待できる、緑肥を活用してみる。連作障害になる要因を改めて理解した。今後の栽培に活かしていく」と意気込みました。