平成２９年度半促成栽培「秩父きゅうり」優等賞決まる

ＪＡちちぶ園芸部会は、平成２９年６月６日、半促成胡瓜立毛共進会を開きました。半促成栽培の後半出荷を迎えている、「秩父きゅうり」生産者の栽培技術や品質、意識の向上を図りました。

秩父地域で選抜した１１件の圃場を審査した結果、小鹿野町の井上さんが、最高順位の優等賞に選ばれました。

審査には、同部会のキュウリ指導部員や県秩父農林振興センター職員、種苗会社、ＪＡ職員ら１７人が審査員として出席。午前中に各圃場を巡回し、生育状況や管理状況、病害虫、収量見込みなどを総合的に審査しました。今年は、雨量不足と気温が上がり、乾燥していたことから、病害虫の被害が懸念されていましたが、各圃場とも栽培管理の徹底をし、良い状態でした。

午後には、同ＪＡ小鹿野集出荷所にて、「秩父きゅうり」生産者全員を対象にした講習会を開き、部会員３１人が参加しました。
審査圃場の状況を踏まえ、振興センターの松葉口さんから半促成栽培の後半の栽培管理について細かく説明がありました。

梅雨期になり、多湿になると病害の発生が増えます。この時期に多い病害虫として、うどんこ病や褐斑病、アザミウマ類やハダニ類の発生があります。早期の発見と予防防除、耕種的防除が大切です。
栽培管理では、力枝を確保し、古い葉（特に下葉）の摘葉や曲り果などは、早めに取ります。風通しが良くなり、着果過多で光合成不足による、曲り果の増大を防ぐのが目的です。キュウリは、１００箱（１箱５ｋｇ）で窒素約２ｋｇ吸収するため、葉色をチェックし、追肥をします。

同部会の主力農産物の一つであるキュウリは、「秩父きゅうり」として、県産ブランド推進品目となっています。７月上旬まで収穫する半促成栽培と１２月上旬まで収穫する抑制栽培の二期作で栽培します。有機質肥料の施肥などを義務付け、毎年土壌診断を行って、施肥設計し、良食味を追及します。味が良く、規格の統一が徹底されていることから、東京市場で高く評価されています。

秩父きゅうり