晩秋期の白繭出荷
JAちちぶ養蚕部は、平成29年10月2日、同JA秩父西支店敷地内の出荷所で、晩秋期(ばんしゅうき)の白繭の選繭(せんけん)と出荷を行いました。
部会員やJA職員、県秩父農林振興センター職員らが参加。9戸の農家が晩秋期に飼育した、約800kgの白繭を製糸業者へ出荷しました。
宮﨑部会長は「餌の桑が少し乾燥していたため、やや小ぶりの繭が多いが、乾燥した気候が続いたため、蚕の成育には非常に良かった。繭の質はとても良いものが出荷されている」と笑顔で話しました。
ほとんどの繭は、県農林総合研究センター秩父試験地内の稚蚕飼育場にて、2齢まで共同飼育した蚕を9月3日に各農家へ配蚕し、育てたものです。
秩父地域は、古くから養蚕が盛んで、現在も地域の重要な作目として位置付けられています。12月2・3日に行われる、日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つである秩父夜祭りも、一年の最後を飾る絹の大市の付祭りが発祥ともいわれ、別名「お蚕祭り」ともいわれます。しかし、高齢化や担い手不足、絹の需要及び繭価の低迷により、農家戸数が年々減少していることから、県産ブランドで秩父限定品種の「いろどり」繭による差別化した繭生産と産地の活性化を図る。
同部会では今年度「いろどり」繭を春蚕期の1回、「白繭」を夏蚕期・晩秋蚕期・晩々秋蚕期の3回計画します。今年度最後となる、晩々秋蚕期の白繭の出荷は、10月18日の予定です。