桃の節句にむけて「花桃」出荷順調
JAちちぶ花卉生産部会は、小鹿野町の同JA小鹿野集出荷所にて、3月3日(秩父地域では4月3日)の桃の節句(ひな祭り)を前に「花桃」共同出荷の最盛期を迎えました。
2月12日から始まり、28日まで市場への共同出荷が行われます。出荷される品種は「矢口桃」で、切り花として多く用いられ、きれいな桃色の花を咲かせるのが特徴。桃の節句に良く飾られます。
共同出荷では、各部会員が各出荷日に合わせ、埼玉花桃生産出荷協議会発表の花桃咲前基準表を参考に、花芽を咲前の適期にします。
出荷工程は、「花桃」を長さ80cmにあわせて切って整え、容器に水をはり、3日以上置く「水揚げ」を行います。品質管理を徹底するため、「水揚げ」作業から鮮度保持剤を使います。「水揚げ」後、出荷日に合わせ、空調管理や湿度管理を徹底し、遮光した約20℃のハウスに約1週間置く「ふかし」を行います。出荷日を前に最低1日、花の変色を防ぐため、外気(風の当たらない室内)に触れさせる「慣らし」時間を置きます。箱詰めには、保温や花芽の保護のため、新聞紙で覆います。
荷造り規格は、「L」「M‐1」「F(ファミリー)」の3種あります。規格により、1束2~5本で50~100束にし、1箱8kg以上とします。
同部会では、今年度、予想より多い約250箱を出荷する予定です。出荷された「花桃」は、主にスーパーやデパート、ホームセンターなどで売られます。
根岸部会長は「例年通り良い品質の花桃ができ、出荷されている。生産者の高齢化や担い手不足のため、出荷量が減っている。市場からの需要はあるので、少しでも多く出荷してほしい」などと話しました。