秋のシイタケ収穫に向けて「菌床センター」フル稼働
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長瀞町のJAちちぶ菌床センターでは、初秋から春にかけて収穫予定となる、「冬菌」の菌床シイタケの仕込みが最盛期を迎えています。高田所長と従業員5人の6人体制で、連日、菌床の仕込みに追われています。
同センターは、養蚕の飼育所だった施設を平成14年、培養施設と作業施設へ改築。平成15年から本格的に稼動しました。
「同JAきのこ部会員」や「同JA管内の組合員」で菌床シイタケを栽培する生産者に、良質な菌床を提供。市場への安定供給へ繋げています。
同センターでは、9月下旬から12月末まで、春から初秋まで収穫をする「夏菌」の菌床生産。1月から5月下旬まで、初秋から春まで収穫をする「冬菌」の菌床生産をします。
菌床の生産は、シイタケの栄養素や水、ふすま、ぬかを広葉樹のおがくずに混ぜ、培地材料を製造。機械で培地材料を詰めた上面パックを従業員が整えます。シイタケ菌は雑菌に弱いため、約100度の窯で約12時間蒸して殺菌。その後、シイタケ菌を植菌して仕込みを行います。仕込み後は培養し、生産者の栽培状況に合わせ、JA職員らが菌床を配達します。
秩父地域では現在、同部会員61人のうち21人が菌床椎茸を栽培します。平成26年2月の大雪によるハウスの倒壊や高齢化、担い手不足の影響で生産者は減っています。同センターでは、平成28年度、約14万床を生産する予定です。
高田所長は「生産者が良質なシイタケを出荷できるよう、菌床の品質に気を付けている。多くの人に安全・安心でおいしい秩父のシイタケを食べてほしい」などと話しました。
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機械で培地材料がつめられた上面パック
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整えられた上面パック
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約100℃の窯で約12時間蒸して殺菌
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シイタケ菌を入れて密閉した菌床
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シイタケ菌(菌が全体にまわれば配達)
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菌床シイタケ
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菌床シイタケ