秩父で酪農業40年

埼玉県の中山間地域に位置する秩父市吉田地域で、根岸幸夫さん、静江さん、秀和さん親子は、酪農を営んでいます。

親子3人で酪農経営をし、JAちちぶ酪農部会にも所属。施設は5棟で約120頭の牛(メス・ホルスタイン)を飼育しています。全て自家育成で、種付けや出産、哺育、育成を一貫して行っています。

 

幸夫さんが20歳の時に、一から酪農家として立ち上げ、約40年になります。現在は、息子の秀和さんに担い手として、経営を引き継いでいます。

幸夫さんは「あと数年で倅に経営を引き継ぐ。今後は、サポート役として経営フォローにまわる。」と期待します。

秀和さんは、「長男としていずれは、継がなくてはならない」と考えており、25歳の時に本格的に就農しました。JAちちぶ青年部にも所属。「今後は従業員を入れ、搾乳ロボットの導入も検討し、経営体制も整えていきたい。酪農に興味のある人は、ぜひ声を掛けてほしい。一緒に秩父の酪農を盛り上げていきたい。」と意気込みます。

 

毎日、午前6時半から午後9時(昼から数時間休憩)まで、朝と夕方の餌やり、牛舎の清掃や見回り、搾乳などが主な作業です。

日々、乳量や乳質を良好にするため、牛の居住スペースをいつも清潔に保ち、ストレスを与えないように徹底管理をしています。搾乳した牛乳は、JA全農さいたま川越クーラーステーションへ出荷します。

牛糞は堆肥舎に運び、堆肥にします。できた堆肥は地域農家に配布し、地域農業の振興にも貢献しています。

人手が欲しい時や休みを取る時には、JA全農さいたま酪農ヘルパー事業を活用し、酪農ヘルパーを要請します。

乳牛は、全てメスで、毎年妊娠・出産をすることで牛乳を出します。飼育頭数の調整をするため、種によるオスとメスの産み分けをし、オスは肉牛として専門業者に引き取ってもらいます。

秀和さんは酪農の魅力を「頑張ったら頑張っただけ、自身に色々なかたちで返ってくる」と話します。

 

余談ですがオス(ホルスタイン)は生育するとメスの倍近い大きさになるそうです。また、牛は満腹でストレスが少ないとあまり鳴かないそうで、行った牛舎では鳴き声がほとんど聞こえてきませんでした。

 

牛のエサ寄せをする秀和さん

牛のエサ寄せをする秀和さん

 

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牛舎

牛舎