秩父ナス出荷最盛期を前に管理状況の確認
JAちちぶ園芸部会は、平成30年7月2日から5日までに3回、秩父地域の各地区にて、夏秋茄子現地検討会を開きました。
今年度の秩父産ナスの出荷最盛期を前に、管理状況や栽培技術の確認、共有を図りました。
部会員やJA職員らが各部会員の圃場を巡回し、生育状況の確認や指導をしました。
地域は、苗の定植から好天に恵まれたものの、6月の梅雨時期に雨量が少なく、生育が少し遅れていましたが、各圃場とも栽培管理の徹底がされ、良質なナスが栽培されています。
巡回後、各圃場の管理状況を踏まえ、JAの清川んから、今後の管理について説明がありました。
ナスは水分が不足するとつやなし果(ぼけ果)の発生を助長するなどの果実品質の低下を招きます。順調な生育を促し、収量を確保するには十分な水分が必要です。降雨がない場合は積極的にかん水を行い、敷ワラなどを通路に敷き、乾燥を防止する必要があります。
病害虫の早期発見にも努め、アブラムシ類やハダニ類、アザミウマ類、カメムシ類、オオタバコガが発生しやすい状況なので注意。斑点性の病害は、初発時に防除します。
地域での発生は今のところありませんが、今年、県内で初めてキャベツやブロッコリーでの被害が確認された、「トビイロシワアリ」についても注意喚起がされました。主に地際の茎の表皮を食害し、くぼんだ食害痕を形成します。食害を激しく受けた株は、萎凋し、枯死します。ナスの防除対策として、深耕やかん水による巣の破壊など、物理的・耕種的防除に努めます。
同部会の主力農産物の一つであるナスは、平成20年よりJA全農さいたまブランドの「菜色美人(さいしょくびじん)」として東京市場に出荷し、品質の高さや規格の統一性が好評です。毎年、植付け時期の植付け講習会、出荷初期や中間に出荷目揃え会や現地検討会、共進会などを開き、生産者全体の底上げを図っています。