秩父地域の特産「しゃくし菜」栽培管理の徹底
JAちちぶは、平成28年10月4日、秩父市下吉田、引間さんの圃場にて、しゃくし菜(正式名称:雪白体菜(せっぱくたいさい))の現地検討会を開き、中間栽培研修を行いました。同JAの契約栽培農家、JA職員、県秩父農林振興センター職員など16人が参加しました。栽培したしゃくし菜は、同JAが買い取り、皆野農産物加工センターにて、「ちちぶ菜漬」に加工します。
播種は、例年通り9月上旬から中旬にかけて行いました。生育状況は、9月に台風や雨が続き、肥料の流亡や日照不足などもあり、生育が遅くなりました。
今後の栽培管理について、同JA営農経済部の清川完司さんから配布した資料をもとに、説明がありました。肥料の流亡よる生育の不足や病害虫による規格外品の増大を防ぐため、適切な追肥と病害虫の防除の管理がポイントとなります。追肥は播種後、25日頃に「燐硝安加里S646(15kg/10a)」を必ず通路に施用します。追肥と同時に中耕(ちゅうこう)や土寄せを丁寧に行います。ダイコンサルハムシやカブラハバチ、キスジノミハムシなどの害虫が多いため、対応農薬を適期に適量散布します。カブラハバチは、同地域に3年前から増えています。収穫は、11月に行われます。
同契約栽培農家のしゃくし菜は、GAP(農業生産工程管理)に基づき栽培されます。食品の安全性向上、環境の保全、品質の向上、農業経営の改善や効率化などが見込まれるとともに、消費者や実需者(じつじゅしゃ)の信頼の確保が期待できます。47のチェック項目をJA職員が訪問し、生産者と共にチェックを行います。
しゃくし菜は、同地域で古くから栽培している、数ある特産農作物の1つです。漬物は、県の「ふるさとの味認定」を受け、「ちちぶ菜漬」など、加工販売もされます。