秩父特産農産物「しゃくし菜」栽培講習会
JAちちぶと秩父農林振興センターは、平成29年7月21日、同JA営農経済部会議室にて、秩父地域の特産農産物の一つ「しゃくし菜」(正式名称:雪白体菜(せっぱくたいさい))の栽培講習会を開きました。生産者15人が参加。昨年JAが開いた、ウィークエンド農業塾の第一期卒業生ら数人も新規生産者として参加しました。
同JA営農経済部の清川さんから、土壌の作り方からはじまり、播種(はしゅ)時期、適正な農薬・肥料の使用時期や量の注意点、病害虫の防除などの説明がありました。
地域は、標高が高く、標高500m以上から300m以下と標高差もあるため、播種時期も8月下旬から9月中旬まで変える必要があります。
7月下旬から8月下旬には、土壌作りとして、化成肥料に頼らず、堆肥を投入して地力を上げます。
栽培には、繊維の少ない良品に仕上げるため、栽培管理手順を徹底する必要があります。
播種21日前まで:
家畜堆肥などの堆肥施用をし、耕耘をします。窒素、リン酸、加里が過剰で堆肥の投入ができない圃場や身体への負担の軽減として、土壌改良資材の「フトール7」や「ユーキフルペレット」も紹介されました。
播種14日前まで:
石灰質肥料の施用(PH6.5前後)を必ずして、耕耘します。害虫の発生を抑制するため、圃場や周辺の除草を徹底します。
播種7日前:
基準施肥設計し、耕耘や整地をします。
播種は、早い株と遅い株に分かれることを防ぐため、覆土約1cmに統一します。播種後3日での発芽が最良です。ネキリムシやキスジノミハムシからの防除のため、必ずダイアジノン粒剤5を適量使用します。
本葉がでてきた時には、ハモグリバエ類やシンクイムシからの防除として、子葉に白いボツボツが見えたら、直ちにアファーム乳剤で防除します。
生育の遅れ株や奇形を間引き、1株立ちにします。
播種25日後:
中耕や土寄せ、燐硝安加里S646を通路に追肥します。追肥判断として、葉の緑色が薄く艶がなくなる、白斑病の発生、下葉が黄色くなるなどがあります。
生育中期や後半には、病害虫のアオムシやコナガ、ヨトウムシ類、白斑病、ベト病、軟腐病などの発生が多くなるので、早期発見と防除の徹底をします。
播種後の50日から55日に、適期収穫をします。
栽培したしゃくし菜は、同JAが買取り、同JA皆野農産物加工センターで、「ちちぶ菜漬」などに加工されます。県の品質基準を満たしている加工食品の「ふるさと認証食品」にも認定されています。
詳しくは、JAちちぶ営農経済部までご相談下さい。
TEL:0494-63-2020