秩父産ナス植付け講習会

JAちちぶ園芸部会は、平成28年5月12日、埼玉県秩父郡小鹿野町の冨田さん圃場(ほじょう)にて、夏秋ナス植付け講習会を開きました。同部会生産者18人、ウィークエンド農業塾の塾生5人が参加し、今年度の秩父産ナスの収穫に向け、栽培管理・技術の確認、共有を図りました。

新井正夫部会長は「今日、学んだことを実行してもらい、良い作柄のナスを栽培してもらいたい。」と話しました。

県秩父農林振興センター職員の佐藤拓也さんから資料を基に圃場を確認しながら、圃場の準備や定植時の留意点、防風対策や害虫の天敵温存場所になるソルゴーの播種、ホルモン処理、整枝と誘引、病虫害防除など、ナス定植前から7月上旬までの栽培管理について詳しく説明がありました。

JA職員の清川完司さんは「管理がしやすいように、花の軸は通路側(作業側)に向ける。今年は暖かく、ハダニやオオタバコガなどの病害虫の発生が多いと予想されるので早期の対策、防除の徹底を図ってほしい。」などと定植後の栽培管理について説明しました。

同部会の主力農産物の一つであるナスは、平成20年よりJA全農さいたまブランドの「菜色美人(さいしょくびじん)」として東京市場に出荷し、品質の高さや規格の統一性が好評です。毎年、植付け時期の植付け講習会、出荷初期や中間に出荷目揃え会や現地検討会、共進会などを開き、生産者全体の底上げを図ります。昨年度のナス出荷量は、約107tでした。

講習会終了後、同塾の塾生は、改めてプロのナス農家の圃場を確認しながら、JA職員の説明を受け、基礎からプロの栽培技術まで多くのことを学びました。塾生からは「実際に圃場を見て、プロの農家の栽培方法が学べて良かった。自分の圃場で実践してみる」などと声がありました。

同塾は、今年の4月10日から同JA初の試みとして設立しました。同地域での耕作放棄地の発生の抑制や減少、農業従事者の増大を図り、家庭菜園から専業農家まで幅広く農業の振興に繋げることを目的とします。第1期塾生は16人で、定年などで新たに農業に取り組みたい人などを対象に、1年間、毎月第2日曜日に講習会などを開きます。月1度の講習のほか、JA職員などが塾生の各圃場へ訪問し、管理状況の確認や対策についてサポートします。同JA各部会での研修会や講習会などへの参加も補助します。

 

圃場にて講習を受ける部会員たち

圃場にて講習を受ける部会員たち

 

良質な圃場

良質なナスの圃場

 

ナス苗

ナス苗

 

良質秩父産ナス「菜色美人」

良質秩父産ナス「菜色美人」