第3回ちちぶ山ルビー品評会
秩父ぶどう組合連絡協議会は、平成30年8月17日、秩父農林振興センターにて、秩父地域でのみ栽培される限定品種「ちちぶ山ルビー」の品評会「第3回ちちぶ山ルビー品評会」を開きました。
21農園21点の「ちちぶ山ルビー」が出揃い、最高順位の埼玉県知事賞には、髙田さん(長瀞町)の「ちちぶ山ルビー」(糖度21.3)が輝きました。
品評会は、「ちちぶ山ルビー」の栽培農園が増え、生産技術の水準を高め、品質向上を図り、同地域の観光ぶどうの振興、発展に資することを目的として開きます。
審査委員長の振興センターの強瀬所長は「ちちぶ山ルビーも秩父ブランドとして定着してきている。各所と連携をとり、更にPRしていきたい」と意気込みます。
出品物は1点3房で、1.5~1.8kgまでとし、1人1点の出品。審査は糖度、外観、果肉、食感、病害虫、汚染などの審査基準に従い、観察・実測・試食によって採点し、総合得点により順位を決めました。
審査員の県農業技術研究センターの浅野専門研究員は「今年は厳しい暑さで管理に苦労していると思う。多くの良いちちぶ山ルビーが出品されている。形や色、食味などの山ルビーらしさを中心に審査した」と講評しました。
新井会長は「3月から温暖な気候が続き、例年より生育が10日ほど早かったが、夏から高温が続き夜温も下がらず、高温障害により生育が遅れてきた。長瀞地域は早い段階で仕上がり、販売も早まった。そこから荒川地域に向っては、これから糖度と着色が仕上がっていく。今年は、全体的にとても良い山ルビーになっている。おいしい山ルビーを秩父にきて多くの人に味わってほしい。」と期待します。
ちちぶ山ルビーは、欧州系の高級品種「リザマート」と、香りと食味に優れた米国系品種「ピアレス」を両親に持ちます。皮ごと食べられ、平均糖度が17度以上あり、指先のような楕円で細長く、きれいな鮮紅色(ルビー色)の果実が特徴。栽培には高い技術と細かな管理が求められ、生産量が少なく、市場にあまり出回らないため「幻のブドウ」とも呼ばれています。
同協議会数名が、県外生産者との交流の中で、山梨県の農家が育成した同品種を1993年から試験的に栽培。2004年から「山ピンク(仮称)」などの名称で少量販売し、好評だったことから同協議会やJAちちぶ、秩父市が一体となり、同地域の特産品の一つにしようと体制作りを行いました。正式に山梨県の農家(育成家)と同協議会及びJAちちぶが契約をしました。07年に公募した中から名称を「ちちぶ山ルビー」に決定し、商標登録しました。同協議会員のみ栽培でき、今年度は54農園の内34農園が約6万5千房栽培して販売します。
価格は、1㌔税別2千円で販売。今年は、例年より早く、8月上旬から販売が始まり、9月中旬には終了する見込みです。(気象条件や売行きによって前後します。)
(ちちぶ山ルビーお問合せ先:秩父観光農林業協会(事務局:JAちちぶ) TEL 0494-23-3557)
※各受賞者は下記にて写真と一緒に掲載します。
埼玉県知事賞に長瀞町の髙田さん(糖度21.3)
秩父農林振興センター所長賞に長瀞町の田嶋さん(糖度19.7)
秩父市長賞に皆野町の青木さん(糖度19.7)
秩父郡町村会長賞に皆野町の久保さん(糖度19.9)
秩父観光農林業協会長賞に長瀞町の髙田さん(糖度18.4)
ちちぶ農業協同組合長賞に長瀞町の福島さん(糖度21.3)
奨励賞に皆野町の浅見さん(糖度20.2)