西北部の製茶、県知事賞決まる
埼玉県西北部特産協会は、平成29年7月19日、県秩父農林振興センター会議室にて、「平成29年度特産物共進会(製茶の部)」を開きました。県西北部管内から16人18点の製茶(品種:やぶきた・さやまかおり・さやまみどり)が出品されました。総合的な審査の結果、最高順位の県知事賞には、横瀬町の浅見さん(品種:やぶきた)が選ばれました。
お茶の清涼感のある香りに包まれた中、県農林総合研究センター茶業研究所の横塚所長ら10人が審査。官能審査により、外観のほか、水色や香気、味など内質について200点満点で採点しました。
県農林部生産振興課の酒井さんは外観審査について「適期に収穫された茶葉は柔らかく、製茶工程で揉まれた時に、しっかりよれて細く良質な製茶になっている。茶葉の色味は深い緑色でツヤのあるものが良い」などと審査しました。
横塚所長からは「くきが少なく、丁寧に仕上げられている。山間部で栽培される秩父地域特有の香りがよくでている。春先に気温が低く、雨量も少なく遅れ気味だったが、全体的に良い製茶ができている」などと好評がありました。
同協会管内は、中山間地域に位置し、その立地条件を活かした「こんにゃく」や「茶」、「わさび」、「かぼす」などの特産作物の振興に取り組みます。管内の茶園の多くは、山の斜面を利用して栽培します。気候の寒暖差が大きく、山間地特有の香り高く、渋みのある良質なお茶ができます。
山の斜面で栽培することで、1つの圃場での収量は多くないが、害虫の天敵が多く、無農薬でお茶の栽培をします。
鳥獣害による被害では、鹿による新芽の食害があります。対策として圃場の周囲に防除柵や電気柵を設置します。
次点以降の褒賞は、次のとおり。
県秩父農林振興センター所長賞に横瀬町の町田さん(品種:やぶきた)。
県茶業協会長賞に横瀬町の赤岩さん(品種:やぶきた)。