観光ブルーベリー農園経営16年目
埼玉県西北部の中山間地域に位置する秩父地域は、自然に恵まれた環境で、観光スポットも多く、観光農園が盛んです。
岸さんは、秩父市下吉田のフルーツ街道でブルーベリーの栽培に励み、観光農園「ブルーベリーガーデン鶴巻」を経営して16年目です。
地域は、15年前に土地改良事業の区画整理がされ、観光客の誘致がしやすくなりました。岸さんは、JAちちぶを定年退職後、地域の仲間ら8農園で、みどりの森ブルーベリー組合を組織し、組合長も務めます。
ブルーベリーを栽培するきっかけは、当時、ブルーベリーを観光農園で栽培する農園が少なく、珍しかったからです。
栽培は手探りで、日本ブルーベリー協会などの協力を得て栽培技術を学び、全国の各圃場を巡回して視察を繰り返し、向上していきました。地域の土壌は水田が多かったことから粘土質で、ブルーベリーが好む酸性に土壌改良をしました。
岸さんは「当時は、栽培者が少なく、苗を集めるのにも苦労した。ブルーベリーは突然枯れてしまうこともあり、土質をキープするのにも苦労する。栽培技術も勉強して、無我夢中だった。」と振り返りました。
現在は、妻や孫娘と約60㌃の農園で栽培。ウッダードやティフブルー、エチョータを主に約20種を栽培し、ブルーベリー狩りが6月下旬から8月下旬まで楽しめます。農園には各地からの来園者も多く、リピーターも多くいます。
農園でのブルーベリー狩りや売店での販売の他に、地域の道の駅やJAの農産物直売所にも出荷をしています。
環境にやさしい農業を目指し、極力農薬や化学肥料を使わず、安全・安心なブルーベリーを栽培しています。県から特別栽培の認証を受け、エコファーマーに認定され、県が独自に策定したGAPのS‐GAP実践圃場にも認定されています。
重義さんは「来園する各地のお客さんとの交流が楽しみで、美味しいの一言がとてもうれしい」と笑顔で話しました。
今後は、加工品にも力を入れていく予定です。