農機の安全な取扱いへの取り組み/有機部会秋の収穫へむけて
JAちちぶ有機部会は、平成28年5月12日、秩父市下吉田の株式会社龍勢の町よしだ圃場(ほじょう)にて、さつまいも畝立機講習会を開きました。
部会員12人が参加し、同JA秩父農機自動車センター職員、同JA営農経済部職員、県秩父農林振興センター職員、同市職員、龍勢の町よしだ職員などが、農業機械の安全な運転やさつまいもの初期管理などについて、詳しく説明をし、安全への意識や技術の共有を図りました。
同部会の主な品種は「タマユタカ」と「紅はるか」です。栽培したさつまいもは、(株) 龍勢の町よしだが買い取り、同地域の特産物の一つである「切り干しいも」として、加工・販売します。そのため、生産者は、安心して栽培できます。
県秩父農林振興センター職員の佐藤拓也さんは、資料を基に過去の農作業事故の例や件数、対策について詳しく説明しました。県内での過去10年間の年平均事故件数は、34.3件、平均死亡事故件数は4.8件です。主に農業機械での事故が多く、全体の約64%です。中でもトラクターでの事故が一番多い。対策として、乗用トラクタは、左右のブレーキペダルの連結確認、安全キャブやフレームの装着、シートベルトの着用などを徹底をします。歩行用トラクターは、作業中に足などを巻き込まれる事故が多いことから、旋回や後退時には必ずロータリークラッチを切るなど、可動部に十分注意します。
佐藤さんは「60歳以上の事故が多いので、体力を過信せず、体調に注意し、周囲の状況にも気をつけてほしい。機械以外では、熱中症による事故も多いので水分補給や休憩を十分とってもらいたい」などと話しました。
畝立機(歩行用トラクター)での実地講習では、同自動車センター職員の佐々木克也さんと倉林芳則さんが生産者と畝立機の運転や安全確認、機械説明を行いました。畝立機は、同市から中山間地域活性化の一環などから同部会員に無料(燃料代は自費)で貸し出されます。
「初期管理」が収量や品質に大きく影響することから、JA職員の清川完司さんは、畝立てやマルチ張り、施肥などの圃場準備、苗を斜めに植えるなどの植付け、病害虫の防除など詳しく説明しました。
当日は、龍勢の打ち上げ櫓(やぐら)を組んでいました。