雪に備えてパイプハウスの補強を共有
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JAちちぶ園芸部会は、平成28年11月15日、小鹿野町の中村さんのパイプハウスにて、「農業用施設(パイプハウス)補強講習会」を開きました。
講習会には、部会員、県秩父振興センター職員、同町職員、JA職員27人が参加しました。
講習会では、中村さんや県職員の松葉口修技術普及担当課長らからハウスを確認しながら補強についての説明があり、情報の共有を図りました。
中村さんは「2年前の大雪の被害を教訓に、ハウスの補強を共有していきたい。いつまた同じ災害が起きるかわからない。」などと話しました。
間口4.5mのハウスでは、支柱として、5m置きにジャッキと単管パイプ(太さ48mm)のセットを設置します。ハウス側面では、ビニールを巻き上げられるようにし、雪を下ろした時にハウス内部に雪を逃がせるようにします。これは、下ろした雪が積もり、横からの力でハウスの倒壊を防ぐのが目的です。夏には、ハウスの通気も図れます。
松葉口さんは「ハウス内部の支柱による補強はとても効果的だ。補強以外にも、こまめな除雪やハウス内部の温度を上げることも大切だ」などと話しました。
同地域では、平成26年2月の記録的な大雪により、ビニールハウスの倒壊など壊滅的な被害を受けました。特に定植直前のキュウリや収穫期のイチゴなどの施設栽培は、ビニールを張った状態が多かったためにダメージが深刻でした。
現在は、県や市、町による雪害対策や補助金により、栽培を再開しています。
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補強を確認する部会員
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支柱のジャッキ部分(支柱を上に持ち上げて支えます)
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側面を巻き上げ雪害対策
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ハウスの隣接部にも巻き上げ機を設置