高校生が秩父産ブルーベリーを使って調理実習
JAちちぶは、埼玉県立秩父農工科学高等学校(大野勝生校長)フードデザイン科の協力により、平成28年11月28日、同科調理実習室にて、秩父産のブルーベリー(冷凍)を使った調理実習を開きました。同科の西洋料理の調理講師である、橋本喜志雄さんが考案した料理3品を、同科2年生40人がブルーベリーの爽やかな香りが漂う中、調理しました。
平成19年から継続し、今年で8回目。食育、地産地消、地元特産品の認知度向上などを目的に行います。過去には、「ちちぶ太白サツマイモ」(19年)、「しゃくし菜」(20年)、「コンニャク」(21年)、「秩父在来大豆借金なし」(22年)、「秩父かぼす」(23年)、「リンゴ」(24年)、「菌床シイタケ」(26年)を題材にしました。今年は、吉田地域で栽培した冷凍ブルーベリーを使いました。
今回の料理は、「ブルーベリーの雫」「果実と粉の赤い糸」「ブルーベリーのフレンチトースト」の3品です。
橋本さんは、秩父郡長瀞町にある結婚式場「アクアstマリア」の代表で、料理人です。週に1度、同科の生徒に調理を教えます。
生徒は手本となる橋本さんの実技をメモを取りながら学び、それを参考にしながら各班にわかれ、調理に移りました。各班は、1時間程度で3品の料理を作り上げました。中には、独自のアレンジをした料理が出来上がりました。同科は卒業と同時に調理師免許を取得できることが有名で、毎年有望な料理人を輩出します。
吉田地域の秩父産ブルーベリーの説明は、同地域で老舗の和菓子屋「秩父 中村屋」を経営し、農家とも親交の深い、中村雅夫さんが行いました。説明の前に各生徒には、そのままのブルーベリーを一つずつ食べてもらいました。生徒からは「秩父でブルーベリーを栽培してるなんて知らなかった。とてもおいしい」などの声がありました。
同地域のブルーベリーは、吉田のフルーツ街道で、8農園が盛んに栽培し「みどりの森ブルーベリー組合」を組織します。食の安全・安心をモットーに栽培に取り組み、減農薬・減化学肥料で栽培し、エコファーマーに認定されています。6月下旬から8月末まで収穫期となり、「ブルーベリー狩り」も楽しめます。
中村さんは「将来、秩父地域の農産物を一つでも憶えていてくれると嬉しい。卒業後、機会があれば、使って欲しい。ブルーベリーがデザートやお菓子だけではなく、料理にできるのには驚いた」などと話しました。
「ブルーベリーの雫」は、球状の豚肉のメンチカツで、中にミキサーにかけたブルーベリーと軽く茹でたキャベツのみじん切りを絡めて入れ、2種類のブルーベリーソースをつけて食べます。
「果実と粉の赤い糸」は、ブルーベリーにレモン汁を少量入れ、麺に練りこんだ細目のうどんです。レモン汁を加えることにより赤くなります。
「ブルーベリーのフレンチトースト」は、食パンのミミを切り、縦に3等分したものに、ジュース状にしたブルーベリーに牛乳、卵、砂糖を混ぜ、浸したものをバターで焼きます。