渋みと風味のある秩父産お茶加工
JAちちぶでは、同JA秩父西支店敷地内にある秩父製茶工場にて、秩父地域の茶生産者を対象に、平成29年5月17日から6月1日まで、茶葉の委託加工を受けいれます。
秩父地域のお茶は、山間地で生産している農家も多くあります。昼夜の寒暖差が高く、霧も多く発生するため、渋みがあり、風味の良い茶ができます。
委託加工は約37年前に特産物生産団地育成事業の一環で、山間地での茶生産をするにあたり、個人では購入の難しい機械を購入したのが始まりです。
工場には蒸し機や粗揉機など8種類の機械が並び、工程は多くの段階を踏みます。加工作業は、生葉を蒸して裁断し、冷却。数種の機械で乾燥させ、こねる作業を繰り返します。乾燥させた状態を「荒茶」といい、そこから火入れをして「製茶」が完成します。
同JAでは、数カ所で製茶工場を操業していましたが、生産者の減少や原油高の影響などで、現在1カ所のみで加工しています。
昨年の委託加工量は、生葉で約5.7tでした。
現在の同地域での茶生産農家は、原発や高齢化、担い手不足などの影響で、約300件あった農家は、約3分の1に激減しています。
工場担当者からは、「秩父地域では、地域の特性を活かした渋みと風味のある良い茶ができる。生産者の高齢化がすすむ中、難しいが、一件あたりの生産量を増やしてほしい。」などと話しました。