第2回ちちぶ山ルビー品評会
秩父ぶどう組合連絡協議会は、生産量が少なく市場にあまり出回らないため、「幻のブドウ」とも呼ばれる「ちちぶ山ルビー」の品評会を昨年に続き行ないました。平成29年8月21日に埼玉県秩父農林振興センターにて、「第2回ちちぶ山ルビー品評会」を開き、23農園から23点の秩父限定品種「ちちぶ山ルビー」が出品され、秩父市の内田さんの「ちちぶ山ルビー」(糖度18.3)が最高順位の埼玉県知事賞に輝きました。
同品評会は、「ちちぶ山ルビー」の栽培する農園が増え、生産技術の水準を高め、品質向上を図り、同地域の観光ぶどうの振興、発展に繋げることが目的です。
審査委員長の振興センター荻野副所長は「近年のブドウは皮ごと食べられるものが人気になっている。各所と連携をとって、山ルビーを中心に秩父のブドウをもっとPRしていきたい」と意気込みます。
出品物は1点3房で、1.5~1.8kgまでとし、1人1点の出品。審査は糖度、外観、果肉、食感、病害虫、汚染などの審査基準に従い、観察・実測・試食によって採点し、総合得点により順位を決めました。
審査員の県農業技術研究センター遠藤担当部長は「7月下旬からの天候不順で日照不足になり厳しい環境の中、管理がしっかりされていて、おいしい山ルビーができている。形やルビー色、パリッとした食感などの山ルビーらしさを中心に審査した」などと講評しました。
新井範会長は「今年は、7月下旬からの日照不足で、着色や糖度の乗りが例年より遅く、販売も各農園で1週間は遅れている。天候が回復してくれば、糖度も上がってくる。おいしい山ルビーを秩父にきて多くの人に食べてほしい。」などと話しました。
「ちちぶ山ルビー」は、欧州系の高級品種「リザマート」と、香りと食味に優れた米国系品種「ピアレス」を両親に持ちます。皮ごと食べられ、平均糖度が17度以上あり、指先のような楕円で細長く、きれいな鮮紅色(ルビー色)の果実が特徴。栽培には高い技術と細かな管理が求められます。
同協議会員数名が、県外生産者との交流の中で、山梨県の農家が育成した同品種を1993年から試験的に栽培。2004年から「山ピンク(仮称)」などの名称で少量販売し、好評だったことから同協議会やJAちちぶ、秩父市が一体となり、同地域の特産品の一つにしようと体制作りを行いました。正式に山梨県の農家(育成家)と同協議会及びJAちちぶが契約をしました。07年に公募した中から名称を決定し、商標登録しました。同協議会員のみ栽培でき、今年度は30農園が約6万6千房栽培して販売しています。
価格は、1㌔税別2千円前後で販売。今年は、例年より遅く、8月下旬から本格的に販売が始まり、9月中旬には終了する見込みです。(気象条件や売行きによって前後します。)
※各受賞者は下記にて写真と一緒に掲載します。
褒賞は以下のとおりです。